「売る」より「家で使う」時代へ。石川・福井の補助金にも出てくる“30%以上自家消費”とは?

「太陽光発電は、売電で元を取るものですよね?」

「補助金を使えば、どの家でもお得になりますか?」

石川県・福井県で太陽光発電や蓄電池のご相談を受けていると、このような疑問をよく耳にします。

ただ、今の太陽光発電は、昔のように「たくさん売る」だけで考える時代ではなくなっています。これから大切なのは、発電した電気をどれだけ自宅で使えるか、つまり自家消費です。

実際に、石川県・福井県の住宅向け補助金でも、発電した電気の30%以上を自家消費することが主な要件の一つになっています。

2026年7月22日には、太陽光発電・蓄電池の自家消費率や電気料金削減額を、スマートメーターの30分値データから試算できるWebアプリのニュースも出ています。設備選びでも「どれだけ発電するか」だけでなく、「わが家でどれだけ使えるか」を見る流れが強くなっています。


なぜ今は「自家消費」が大事なのか

自家消費とは、太陽光発電でつくった電気を、売電せずに自宅で使うことです。

たとえば昼間に発電した電気を、エアコン、冷蔵庫、食洗機、洗濯乾燥機、エコキュート、EV充電などに使えれば、その分だけ電力会社から買う電気を減らせます。

大切な考え方

太陽光発電の価値は「発電量」だけでは決まりません。発電した電気を、家の中でどれだけ使えるかによって、電気代への効き方が変わります。

特に2026年夏は、国による電気・ガス料金支援が行われています。低圧電気では、2026年7月・9月使用分が1kWhあたり3.5円、8月使用分が1kWhあたり4.5円の値引きです。

支援があることはありがたい一方で、期間が決まっている支援でもあります。長く見れば、電気を安く買えるかだけでなく、買う電気そのものを減らすことが家計対策の中心になります。


30%以上自家消費とは、どういう意味か

石川県・福井県の住宅向け補助金では、主な要件として「補助対象設備で発電する電力量の30%以上を自家消費すること」が示されています。

かなり簡単に言うと、年間で発電した電気のうち、少なくとも3割以上を自宅で使う計画にするという考え方です。

例として考えると

年間の発電量が5,000kWhと見込まれる場合、その30%は1,500kWhです。

つまり、年間で1,500kWh以上を自宅で使う計画になっているかが一つの目安になります。実際の判定は制度要件や申請書類に沿って確認が必要です。

ここで大切なのは、太陽光パネルをたくさん載せればよい、という話ではないことです。

日中にあまり電気を使わないご家庭で、大きすぎる容量を載せると、発電しても余る電気が多くなり、自家消費率が上がりにくい場合があります。


石川・福井の補助金で確認したい条件

石川県と福井県では、令和8年度の住宅向け太陽光・蓄電池補助金が実施されています。ただし、補助金は住所、設備内容、契約や工事のタイミングによって条件が変わります。

地域 太陽光の主な補助内容 蓄電池の主な補助内容 共通して確認したいこと
石川県 1kWあたり7万円
上限5kW・35万円
瓦屋根・カーポート設置は10万円加算
15万円、または補助対象経費の3分の1のいずれか低い方 30%以上自家消費、FIT/FIP認定を取得しないこと、予算到達による早期終了など
福井県 太陽光+蓄電池セットは1kWあたり7万円・上限35万円
太陽光単独は1kWあたり5万円・上限25万円
工事費込み・税抜価格の3分の1
上限25万5,000円
30%以上自家消費、FIT/FIP認定を取得しないこと、市町ごとの受付状況など

契約前に確認したいこと

  • 補助金の申請前に契約してもよい制度か
  • 工事着工前の申請が必要か
  • 県と市町の補助金を併用できるか
  • 予算が残っているか
  • 自家消費率30%以上の計画になっているか

福井県では、市町によって募集開始時期や制度の実施状況が異なると案内されています。石川県でも、市町補助金との関係や併用可否は個別確認が必要です。


売る電気と買う電気は、同じ価値ではありません

太陽光発電を考えるとき、「余った電気はいくらで売れるのか」は気になるところです。

ただし、家計への効果を見るときは、売電単価だけでなく、電力会社から買っている電気の単価も見ておきたいところです。

見るポイント 考え方
買う電気 北陸電力の従量電灯Bでは、電力量料金が30.86円/kWhから36.46円/kWhの段階制 太陽光を自宅で使えば、この「買う電気」を減らす方向に働く
売る電気 北陸電力の卒FIT向け「かんたん固定単価プラン」は8.0円/kWh 余った電気を売るより、家庭で使う価値が大きくなる場合がある

もちろん、契約プランや燃料費調整、再エネ賦課金、売電契約の内容によって実際の金額は変わります。

それでも、太陽光発電を「売電収入だけ」で見るより、昼間に買っていた電気をどれだけ減らせるかで見るほうが、今の制度や電気代の流れに合っています。


自家消費を増やす暮らし方

自家消費率を高めるには、太陽光が発電している時間帯に、家庭の電気を上手に使うことが大切です。

難しいことをしなくても、日中に動かせる家電を少し見直すだけで、自家消費しやすくなる場合があります。

自家消費につながりやすい使い方

  • 昼間のエアコンを太陽光の発電でまかなう
  • 食洗機や洗濯乾燥機を日中に動かす
  • エコキュートの沸き上げ時間を見直す
  • 在宅時間が長い部屋の電気使用量を確認する
  • EVを持っている場合は、日中充電の相性を確認する

ただし、暑い日の冷房を無理に止める必要はありません。2026年7月22日時点でも、石川県・福井県には熱中症警戒アラートが発表されています。環境省も、屋内ではエアコン等を適切に使用し、涼しい環境で過ごすよう呼びかけています。

節約のために冷房を我慢するのではなく、冷房を安心して使うために、昼間の電気を太陽光でまかなう。この順番で考えることが大切です。


蓄電池を組み合わせる意味

蓄電池は、昼間に余った電気をためて、夕方から夜、または停電時に使うための設備です。

日中に家を空けることが多いご家庭では、太陽光で発電しても、その場で使い切れないことがあります。蓄電池があると、その余剰電力を夜の照明、冷蔵庫、通信機器、エアコンなどに回せる可能性があります。

蓄電池を考えたいご家庭

  • 昼間に発電した電気を夜にも使いたい
  • 夏の停電時に冷蔵庫やスマホ充電を確保したい
  • 災害時の照明や通信手段を残したい
  • 卒FIT後の売電単価が気になっている
  • オール電化で夜の電気使用も多い

一方で、蓄電池は容量や回路設計によって、停電時に使える機器が変わります。エアコンを動かしたい場合も、機種、消費電力、200V対応、蓄電池容量、特定負荷か全負荷かなどを事前に確認する必要があります。


相談前に用意すると話が早いもの

太陽光発電や蓄電池が合うかどうかは、パンフレットの数字だけでは判断できません。ご家庭の電気の使い方と屋根条件を見て、初めて具体的に見えてきます。

まず確認したい3つ

  1. 電気料金明細:月の使用量、料金プラン、季節ごとの差
  2. 屋根の状況:方角、面積、影、瓦屋根、積雪の影響
  3. 停電時に使いたい機器:冷蔵庫、照明、スマホ充電、Wi-Fi、エアコンなど

補助金を使う場合も、先に「わが家で30%以上自家消費できるか」「どの補助金が使える住所か」「契約前に申請が必要か」を確認しておくと安心です。

太陽光発電は、ただ屋根に載せるだけの設備ではありません。石川・福井の気候、屋根、電気の使い方に合わせて、家で使える電気をどう増やすかを考える設備です。

石川県・福井県で太陽光・蓄電池をご検討中の方へ

「うちの家でも30%以上自家消費できるのか」「補助金の対象になるのか」「蓄電池まで付けた方がよいのか」は、電気料金明細と屋根条件を見ると具体的に確認できます。

売電だけでなく、家で使う電気、夏の電気代、停電時の備えまで含めて、無理のない形でご提案いたします。

お問い合わせはお気軽にどうぞ。詳しくはこちらからご覧ください


参考:石川県 住宅向け太陽光発電設備等普及促進事業費補助金福井県 住宅の太陽光・蓄電池設備導入促進事業補助金資源エネルギー庁 エネルギー価格の支援について北陸電力 電気料金単価表北陸電力 かんたん固定単価プラン環境省 熱中症警戒アラートNEWSCAST 太陽光発電・蓄電池 自家消費シミュレーター提供開始

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